1次形式

\(K^n\)の標準基底を\(\vec{e}_1,\vec{e}_2,\ldots,\vec{e}_n\)とする。 \(K^n\)から\(K\)への線形写像全体のなす集合を\({\rm linmap}(K^n\to K)\)とする。以下の写像\(f,g\)が互いの逆写像であることを示す: \(f:\fbox{$\begin{array}{ccc}M_{1n}(K)&\to&…

20190515『現代数理論理学序説』輪講のノート

(※内輪向けのメモ書きです。) ●定理1.4.7(LKの完全性定理)の証明について:「2.\(\Theta\)に\(\supset\)が現れるとき」の (1)\(f(\alpha\supset\beta)=f(\alpha)\supset f(\beta)=\top\supset\bot=\bot\) (2)\(f\)は\(\Gamma\rightarrow\Theta\)の反駁に…

20190508『現代数理論理学序説』輪講のノート

(※内輪向けのメモ書きです。)以下、真偽値を\(1\)(真)・\(0\)(偽)で書くことがあります。●問題1.4.1(\(\neg,\wedge,\leftrightarrow\)の真理表を作れ)について: 我々はこれらの真理表を常識的に知ってしまっているので見過ごしがちですが、本書にお…

梵天ゆとり(メダカカレッジ)がレビューに参加した作品

『数学ガールの秘密ノート ビットとバイナリー』結城浩 @hyuki 著、SBクリエイティブ数学ガールの秘密ノート/ビットとバイナリー作者: 結城浩出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2019/07/20メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『数学ガール/…

吉田『ルベーグ積分入門』問1.1.9(i)(前回省略した箇所の補足)

【命題】\(\mathcal{G}\)は集合族であり、\(\mathcal{H}\subseteq\mathcal{G}\)とする。このとき\[\left(\sum\mathcal{G}\right)\backslash\left(\sum\mathcal{H}\right)\subseteq\sum(\mathcal{G}\backslash\mathcal{H})\]が成り立つ。 (証明)\(x\in\left…

吉田『ルベーグ積分入門』問1.1.9(i)

・\(\bigcup_{X\in\mathcal{H}}X\)のことを単に\(\bigcup\mathcal{H}\)と書くのと同様に、直和についても\(\sum_{X\in\mathcal{H}}X\)のことを単に\(\sum\mathcal{H}\)と書くことにする。 ・空集合はゼロ個の集合の和集合と考え、「\(\mathcal{G}\cup\{\varn…

cupとbigcup

\[\cup\mathcal{A}\]と\[\bigcup_{X\in \mathcal{A}}X\]が同じ意味なんだよな。てことは\(\cup\mathcal{A}\)のことを\bigcupで\(\bigcup\mathcal{A}\)とは書かないほうがいいのか。 で、\[\mathcal{A}=\bigcup_{X\in\mathcal{A}}\{X\}\]なんだよな。それはど…

吉田伸生『ルベーグ積分入門』p8脚注4、つづき

\(\underline{s}_n(f)\leq\underline{s}_{n+1}(f)\)の部分の証明。\[\Lambda=\bigsqcup_{K_n} I_{n,k}\]である。ただし\(K_n\)は\( (-l/2)2^n\leq k_j

吉田伸生『ルベーグ積分入門』p8脚注4

吉田伸生『ルベーグ積分入門』 (遊星社)p8脚注4から本文の不等式を導いてみた。定義域\(\mathbb{R}^d\)の全体にわたって\[-M\cdot1_\Lambda\leq f\leq M\cdot1_\Lambda\]が成り立っている(\(\Lambda\)外では\(0\leq0\leq0\))から、任意の\(I_{n,k}\)につ…

20190217集合論ゼミの補足

(内輪向けのメモです。)選択公理のステートメントの流儀(1)「非交叉族・選択集合」流と(2)「族・選択関数」流とが同値であることを示す。●(2)→(1)の証明: 空集合を持たず、どの2要素(集合)も交わらない族\(\mathcal{F}\)を任意にとり、その…

チコノフの定理

内田伏一『集合と位相』p117〜p118を参考に、チコノフの定理の証明を整理した。【定理】(チコノフの定理)位相空間系\( ( (X_\lambda,\mathscr{O}_\lambda)\mid\lambda\in\Lambda)\)の積空間を\( (Y,\mathscr{O})\)とする。すべての因子空間\( (X_\lambda,\…

「Rの有界閉集合はコンパクトである」ことを、閉集合の交叉性の流儀によるコンパクト性の定義を用いて証明する

\(\mathbb{R}\)の有界閉集合はコンパクトであることを、閉集合の交叉性の流儀によるコンパクト性の定義を用いて証明する。(証明)\(A\)を\(\mathbb{R}\)の有界閉集合とする。部分空間\(A\)における閉集合の族\(\{F_\lambda\}_{\lambda\in\Lambda}\)が有限交…

√xの連続性を、よく知らずに導く

正の実数全体の集合を\(\mathbb{R}^+\)と書く。\(0 単射ゆえ、終域を\(f\)の値域\(f[\mathbb{R}^+]\)に制限すれば逆関数\(f^{-1}:f[\mathbb{R}^+]\to\mathbb{R}^+\)を考えることができる。実際には\(f\)は連続関数であり、また\(f[\mathbb{R}^+]=\mathbb{R}^…

20181230集合と位相ゼミの補足(位相和について)

まず、位相和に無関係に一般的に成り立つ予備知識を切り出して納得しておきます。・予備知識(1) 写像\(f:X\to Y\)の終域\(Y\)の部分集合\(V\)の逆像\(f^{-1}[V]\)を考えます。逆像一般の理解として、「写像の値域外の要素は、\(V\)に属していてもいなくても…

基と準基

【定義】台集合\(X\)の部分集合族\(\mathcal{C}\)に対し、\[\mathcal{C}の要素の和集合(無限個でもよい)で表されるもの全体\]を\(\check{\mathcal{C}}\)と書く。また\[\mathcal{C}の要素の有限個の共通部分で表されるもの全体\]を\(\hat{\mathcal{C}}\)と…

有界閉集合からの連続全単射は逆写像も連続である

新井仁之『ルベーグ積分講義』p322、問題14.4の解答後半(連続性をいう箇所)を一般的に書き直したら、有名な定理に帰着された。以下において\(X\)を\([0,1]\)、\(Y\)を\([0,l]\)、\(l^{-1}\)を\(\tau\)、\(l^{-1}(s_n)\)を\(t_n\)と読み替えれば、教科書の…

20181125集合と位相ゼミの補足

話題の依存関係は「(2)(3)と(4)は独立しており、ともに(1)に依存する。(5)はどの話とも独立している」です。・(1)→(2)(3) ・(1)→(4) ・(5)(1): 包含写像と相対位相の関係を整理しておきます。準備として、包含写像による逆像が一般的にどう書かれるのか、念…

20181118集合と位相ゼミの補足

●命題2.13.4(連続性の言い換え)の証明は、下記のように、もとの定義(1)を、(2)を経由して(3)に書き換える、と考えると見通しがよくなります。ただし、\(X\triangleright x\)は「\(X\)は\(x\)の近傍である」(\(X\in\mathcal{U}(x)\))を意味します。(1)\(\…

コンパクト集合と閉集合の交叉性と集合間距離

【問題】距離空間における部分集合\(K,L\)が、次の条件を満たしている。 ・\(K\)は点列コンパクトである。 ・\(d(K,L)=0\)である。 このとき、\(K\)と\({\rm Cl}(L)\)は交わることを示せ。(証明)\(d(K,L)=0\)から、任意の\(\epsilon > 0\)に対し、開球\(B(…

ベシコヴィッチ・モンスターの構成

新井仁之『ルベーグ積分講義』(日本評論社)p190~p192の議論を書き直したもの。\(\triangle{\rm ABC}=T\)に対して、操作(I)を施すことにより重なりの生じる部分(五角形\({\rm PQM'MR}\))を\(\Omega(T)\)とし、その面積を求める。\(\triangle{\rm QAM'}\)…

20181003セミナーのノート

(※内輪向けのメモ書きです。) 1. \(\Delta_0\)論理式の概念について \(\Delta_0\)論理式自体は文字列としての論理式の「見た目」に依存する概念であって、互いに同値な論理式の一方が\(\Delta_0\)だが他方は\(\Delta_0\)でない、ということは珍しくありま…

高崎金久『学んでみよう!記号論理』ノート

高崎金久『学んでみよう!記号論理』(日本評論社)の正誤表 学んでみよう!記号論理 に未収録の誤りや補足など。●p49、図1の(5) ――規則(f)を適用して直接得られるのは¬¬aと¬¬c。厳密にはこれに(h)を適用して初めてaとcを得るが、省略されている。p192の…

鹿島『数理論理学』解答5.3後半

注意:以下において「論理式\(\psi\)の自由変数\(x\)に項\(t\)を代入する」とは、「\(\psi\)が\(x\)を自由変数として持つならば\(t\)を代入し、持たないならば何もしない」という意味であるとする。閉論理式\(\varphi\)に登場するもの以外の変数を持たない、…

キューネン基礎論定理II.7.15(1)(2)の同値性(コンパクト性定理)

\(\Sigma,\Theta\)を語彙\(\mathcal{L}\)の文の集合とする。次の(1)が任意の\(\Sigma\)で成り立つことと、(2)が任意の\(\Theta\)で成り立つことは同値。 (1)\(\Sigma\)のすべての有限部分集合がそれぞれモデルを持つとき、\(\Sigma\)もモデルを持つ。 (2)\(\…

原始的な帰納法のみでNにおける∈の無反射性を示す

\(\forall n\in\mathbb{N}[n\notin n]\)を、原始的な数学的帰納法のみを用いて示す。以下、\(n'\)は\({\rm Suc}(n)=n\cup\{n\}\)を意味する。 \(\beta(n):\forall k\in n'[k\notin k]\)と置くと、\(n\in n'\)により、各\(\beta(n)\)は\(n\notin n\)を含意す…

20180610集合と位相ゼミの補足(上限の定義について)

上限の定義に登場した、\[\forall y\in X[yはAの上界である\rightarrow a\leq y]\]と\[\forall x\in X[x ・「\(x\)は\(A\)の上界でない」は\(\exists b\in A[\neg b\leq x]\)だが、この\(\neg b\leq x\)を\(x ・\(a\leq x\)と\(x のは、「全順序で考えている…

20180527集合と位相ゼミの補足(ハミング距離)

命題\(P\)の真理値\(V(P)\)は\(1\)(真)あるいは\(0\)(偽)という値をとるものとする。すると\(P\rightarrow Q\)は\(V(P)\leq V(Q)\)と言い換えられる。また\(V(PとQの真偽が異なる)=|V(P)-V(Q)|\)である。\(V(a\neq b)\)のことを\(d(a,b)\)と書くことにす…

20180513集合と位相ゼミの補足

\(\mathcal{P}\)を集合\(X\)の分割とし、\(X\)上の二項関係\(x\sim y\)を\(\exists S\in\mathcal{P}[x\in S\wedge y\in S]\)と定義すると、\(\sim\)は同値関係である(証明略)。\(a\in X\)に対し同値類\(\{x\in X\mid x\sim a\}\)を\(C_a\)と略記する。【補…

20180506集合と位相ゼミの補足

\(f\)が単射とは限らないときの、\(f[\bigcap A_i]=\bigcap f[A_i]\)の反例。各\(A_i\)の、\(\bigcap A_i\)以外の点\(a_i\)たちから一斉に同じ点\(b\)に飛ぶ場合、像の共通部分をとっても\(b\)が「異物」として混入することがありうる。\(f\)を\(\mathbb{N}\…

20180429集合と位相ゼミの補足

(※内輪向けのメモです。)特性関数および「集合から特性関数への写像」が初めはイメージしにくいと思うので、解説を書いてみました。aさん、bさん、cさん、dさん、eさんという5人のグループがあって、とある勉強会に出席するかどうかを調査したところ、aさ…