関数の超※★帰的定義・改

※このエントリの内容は古くなっています。より簡明な証明が 関数の超限再帰的定義・改の改 - y_bonten's blog にあります。前エントリの\(\psi_\alpha(f)\)における\(f\)の定義域を「\(\alpha\)未満」から「\(\alpha\)以下」に変更し、証明を簡素化したもの…

関数の超※★帰的定義

※このエントリの内容は古くなっています。より簡明な証明が http://y-bonten.hatenablog.com/entry/2016/05/19/060644 にあります。任意の集合\(x\)の各々に対し、ただひとつの集合\(G(x)\)を与える規則\(G\)が与えられている。規則\(G\)の実体は、\(\forall…

モストフスキ同型写像の一意性

『ゲーデルと20世紀の論理学』第4巻第2章(Web版 http://fuchino.ddo.jp/misc/goedel_et_logique_du_20e_siecle_4_I_2.pdf)定理2.17の前半、モストフスキ同型写像の一意性の証明を自分で書いてみた。教科書で行なわれている「後続点・極限点」といった場合…

再帰定理

※このエントリは古くなっています。より簡明な証明が http://y-bonten.hatenablog.com/entry/2016/06/16/142914 にあります。『数学のロジックと集合論』p77、定理2.10の証明を、自分で書き直してみた。\(m\in\mathbb{N}\)と写像\(g:\mathbb{N}\to\mathbb{N}…

Nにおける∈の無反射性

※集合\(n\)に対し\(n\cup\{n\}\)(これは対の公理と和集合の公理により集合をなす)を\(n'\)と書く。\(x\in x\)となる集合\(x\)が存在しないことを示すには基礎の公理が必要となるが、\(\mathbb{N}\)の要素に限定すれば、つまり\(\forall x\in\mathbb{N}[x\n…

碁石の問題(東大入試)

『数学のロジックと集合論』(田中一之・鈴木登志雄、培風館)p30、問題0.4に、東大文系の入試問題が採録されている。同書を読むたびにこの問題を解き直してしまって先に進まないので、ここに自分の解答をメモしておく。【問題】白石\(180\)個と黒石\(181\)…

順序数の非空クラスCに対し、∩Cはその最小元となる

『ゲーデルと20世紀の論理学』第4巻p74、補題2.21(2)では、【定理】順序数のみからなる任意の空でないクラス\(C\)に対し、\(\bigcap C\)がその最小元となる。を示している。しかしその証明は私には理解できず、解読しようと思っていた矢先、出版後に修正され…

自然数の全体は集合をなす

集合\(x\)について、「\(x\)は順序数である」とは「\(x\)は関係\(\in\)で整列順序をなす推移的集合である」、「\(x\)は自然数である」とは「\(x\)自身とその要素のすべてが、『空集合か後続順序数』である」という意味であるとする。無限公理:\(\varnothing…

クラトフスキ順序対

クラトフスキ順序対\(\langle x,y\rangle=\{\{x\},\{x,y\}\}\)について、\(\langle a,b\rangle=\langle c,d\rangle\)のとき\(a=c\)かつ\(b=d\)であることを証明するのにはさまざまな方法がある。しかし「あれとこれが等しいとき・等しくないとき」といった場…

全員の得点が上がれば、どの順位の得点も上がっている

\(n\)人のクラスでテストを2回行なったところ、全員、2回目の得点のほうが1回目より高かったとする。このとき、1回目の最高点よりも2回目の最高点のほうが高くなることは直感的に明らかだろう。最高点をとったのが同じ学生Aなら直ちに言えるし、別の学生Bが…

平方数以外の自然数の平方根は無理数である

平方数でない自然数の平方根が既約分数\(a/b\)で表されると仮定して矛盾を導く。 \(a/b\)の整数部分を\(n\)とすると、小数部分は\((a/b)-n\)であり、\(0\)と\(1\)の間にある。これを\(a/b\)の分母・分子に乗じると、両者とも前より\(0\)に近い数となり、\[\f…

2質点の弾性衝突

3次元空間における2質点の衝突を考える。両質点の質量を\(m,M\)とし、各々の衝突前の速度を\(v_0,V_0\)、衝突後の速度を\(v,V\)とする。速度はベクトルであるが矢印等を省略する。 運動量保存により\[m(v_0-v)=M(V-V_0)\]が成立する。上の両辺は\(m\)から\(M…

ベクトルx(≠0)をベクトルyにうつす線形写像

【問題】体\(K\)上、\(n\)次元(\(n\)は1以上で有限)のベクトル空間\(V\)とその元\(\vec{x}\neq\vec{0},\vec{y}\)に対し、\(\vec{x}\)を\(\vec{y}\)にうつす線形写像\(V\to V\)を作れ。 【解答】\(V\)が\(n\)次元であることから、あるベクトルの組\(\vec{w_…

ベクトル空間がサイズの等しい生成系と独立系を持つならば、両者はともに基底をなす

【注意】このエントリは誤りを含んでいます。ベクトルの順序対を\( (v_1,v_2,v_3)\)などで表し、それによって生成される部分空間を\(\langle v_1v_2v_3\rangle\)と書く。【定理】\(S\)を体\(K\)上の線形空間とする。\(V=(v_1,v_2,\ldots,v_n)\)が\(S\)を生成…

n個のベクトルで生成されうる線形空間においては、任意の線形独立なn個のベクトルが基底をなす

ベクトルの順序対を\( (v_1,v_2,v_3)\)などで表す。【定理】\(S\)を体\(K\)上の線形空間とする。\(V=(v_1,v_2,v_3)\)が\(S\)を生成し、\(W=(w_1,w_2,w_3)\quad(w_1,w_2,w_3\in S)\)が線形独立であるとき、\(W\)は\(S\)を生成する(したがって\(W\)は\(S\)の…

自然数の大小関係の比較可能性

加算の公理は\(x+0=x,x+S(y)=S(x+y)\)。\(x\leq y\)の定義は\(\exists z\in\mathbb{N}[x+z=y]\)。 【補題1】任意の\(a\in\mathbb{N}\)に対し\(0+a=a\)が成り立つ。 (証明)帰納法による。\(0+0=0\)。また\(0+a=a\)のもと\(0+S(a)=S(0+a)=S(a)\)。■【補題2】…

定義に従ってx^xを微分する

\(x^x(x > 0)\)の導関数を、定義に従って求める。 \(M > 0\)とする。\(\displaystyle\frac{M^h-1}{h}=\frac{e^{h\ln M}-1}{h\ln M}\cdot\ln M\)より、\(\displaystyle\lim_{h\to0}M=\alpha\)のとき\(\displaystyle\lim_{h\to0}\frac{M^h-1}{h}=\ln\alpha\)で…

順序完備でない全順序には、開区間だが基本開区間でないものが存在する

齋藤正彦『数学の基礎』p34、第1章§3問題7の解答。テキストの解答のように2段階で集合を構成する必要はないのではないか?という疑問を持っている。【補題1】全順序集合において、空でなく下に有界な基本開区間は下限を持つ。 (証明)\(I\)は全順序集合\( (…

完備全順序における開区間は基本開区間である

齋藤正彦『数学の基礎』p34、第1章§3問題6-1の解答を自分で書いてみた。【補題1】\(A\)は全順序集合\( (X, (証明)\(\{x\in X\mid x 同様にして、\(X\)の基本開区間の合併で表される集合が最大元\(q\)を持つとき、\(q\)は\(X\)の最大元であるか、さもなくば…

Heine-Borelの定理(改)

齋藤正彦『数学の基礎』p64、第2章§5の問題6、a)⇒f)の証明(p251)に冗長さを感じたので、自分で証明を書いてみた。同じ目的で以前に http://y-bonten.hatenablog.com/entry/2014/09/05/045328 を書いたのだが、これも煩雑であったので改良した。\(\bf R\)に…

上限性質と切断公理は、一般の全順序において同値である

注:以下において、「切断」は下組・上組ともに非空のものだけを許す流儀をとる。「ワイエルシュトラスの公理」あるいは「上限性質」などと呼ばれる、「上に有界な非空集合は上限を持つ」という命題は、順序体の完備性の表現のひとつとして知られている。こ…

区間縮小法の原理が成立するが、Cantorの共通部分定理が成立しない例

「幅がゼロに収束する閉区間の列のすべてに属す要素は高々1個であること」は、任意の順序体について成り立つ。したがって、Cantorの共通部分定理から区間縮小法の原理を導くことができる。では逆に、区間縮小法の原理からCantorの共通部分定理を導くことはで…

連続関数は、導関数の極限値が存在する点において微分可能である

【定理】連続関数\(f:\mathbb{R}\rightarrow\mathbb{R}\)が\(x_0\in\mathbb{R}\)以外の点で微分可能であり、\(\displaystyle\lim_{h\to0}f'(x_0+h)=\alpha\)(有限確定値)であるとする。このとき、\(f\)は\(x_0\)においても微分可能であり、\(f'(x_0)=\alph…

有理数全体の集合は順序完備でない

有理数全体の集合を\(\mathbb{Q}\)とする。\(A=\{r\in\mathbb{Q}|r > 0\wedge r^2 が\(\mathbb{Q}\)において上限\(c\)を持つと仮定し、\(c\in A\)と\(c\notin A\)のいずれを仮定しても矛盾が生じることを見る。\(1\in A\)から\(c(\geq 1) > 0\)である。\(\di…

清水明『新編量子論の基礎』、エルミート共役に関する等式の導出

清水明『新編量子論の基礎』3.5節(第7版p41~p42)における、エルミート共役に関する等式の導出が少し理解しづらかったため、自分で書き直してみた。エルミート共役の定義に直接かかわる(3.42)式を根幹に置いて、種々の等式を導出する。記号の混乱を避ける…

Zornの補題⇒濃度比較可能定理の証明

赤集合論p222、Zornの補題⇒濃度比較可能の証明。帰結は対称な形をしているので、証明も対称に書くことを試みた。(証明)\(X\times Y\)上の二項関係で、その任意の元\(\langle x_1,y_1\rangle,\langle x_2,y_2\rangle\)に対し\(x_1=x_2\leftrightarrow y_1=y…

「Zornの補題⇒整列可能定理」の証明のアウトライン

任意の集合\(A\)の部分集合上の整列順序の全体を\(\mathcal W\)とする。\(\mathcal W\)の元\( (A_1, \(\mathcal W\)の部分集合で\(\prec\)-全順序をなすもの\(\mathcal C\)について、\(\mathcal C\)のすべての元(の台集合)の和集合を\(C_0\)とする。\(C_0\…

切片関係について全順序をなす整列集合族の和集合は、この族の上界である

【定理】半順序集合\( (X, (証明)次の補題を準備しておく。【補題】\(\mathcal V\)の任意の元\(V_1\)と、その任意の元\(v\)について、\(v\)より小さい\(V_0\)の元はすべて\(V_1\)に属す。 (証明)\(x\in V_0\)かつ\(x \(V_0\)が\( 次に、\(V_0\)の任意の…

選択公理からZornの補題を導く・改

前エントリの補題アの証明を、整列集合の比較に関する性質を用いて書き直す。これにより、同値類を導入する必要もなくなる。前回と同様の箇所で超限帰納法を用いているが、これも最小原理で書き直すことができる。以下、変更点を赤色で示す。\( (X, \(X\)の…

選択公理からZornの補題を導く

前エントリでも参照した縫田さんによる証明をもとに自分なりに書き直したもの。途中で一か所、超限帰納法を使っているが、これは最小原理を用いて書き直すことができる。\( (X, \(X\)の元\(x\)と\(X\)の鎖\(C\)について、「\(x\notin C\)かつ\(x\)は\(X\)に…