閉区間における連続関数は一様連続

【定理】閉区間\([a,b]\)において連続な関数\(f(x)\)は、\([a,b]\)において一様連続である。
(証明)\(\epsilon > 0\)と仮定する。\(f(x)\)の連続性と\(\epsilon/2 > 0\)により、任意の\(c\in[a,b]\)に対し、各々\(\delta_c > 0\)を、\(|x-c| < \delta_c\Rightarrow|f(x)-f(c)| < \epsilon/2\)となるようにとることができる。
開区間\( (c-(\delta_c/2),c+(\delta_c/2))\)をすべての\(c\in[a,b]\)に渡らせれば、これらは\([a,b]\)を覆うので、閉区間のコンパクト性から有限個の開区間\( (c_i-(\delta_{c_i}/2),c_i+(\delta_{c_i}/2))\)(ただし\(i=1,2,\ldots,n\))を選んで覆うことができる。\(\delta_{c_i}\)の最小値を\(k\)とする。

\([a,b]\)に属す\(x,x'\)が\(|x-x'| < k/2\)を満たしていると仮定し、\(|f(x)-f(x')| < \epsilon\)となることを導く。上記の有限被覆のうち\(x\)が属す開区間\( (c_i-(\delta_{c_i}/2),c_i+(\delta_{c_i}/2))\)をひとつとると\(|x-c_i| < \delta_{c_i}/2\)であり、いっぽう\(k\leq\delta_{c_i}\)に注意すると\(|x'-c_i|\leq|x'-x|+|x-c_i| < (k/2)+(\delta_{c_i}/2)\leq\delta_{c_i}\)となる。したがって\(|x-c_i|\)と\(|x'-c_i|\)はともに\(\delta_{c_i}\)よりも小さい。すると元来の\(\delta_c\)のとり方により、\(|f(x)-f(c_i)|\)と\(|f(x')-f(c_i)|\)はともに\(\epsilon/2\)より小さくなるので、\(|f(x)-f(x')|\leq|f(x)-f(c_i)|+|f(c_i)-f(x')| < \epsilon\)となる。■