キューネン基礎論定理II.7.15(1)(2)の同値性(コンパクト性定理)

\(\Sigma,\Theta\)を語彙\(\mathcal{L}\)の文の集合とする。次の(1)が任意の\(\Sigma\)で成り立つことと、(2)が任意の\(\Theta\)で成り立つことは同値。
(1)\(\Sigma\)のすべての有限部分集合がそれぞれモデルを持つとき、\(\Sigma\)もモデルを持つ。
(2)\(\Theta\models\psi\)のとき、ある有限の\(\Delta\subseteq\Theta\)について\(\Delta\models\psi\)となる。

(証明)(1)→(2)について:(1)および\(\Theta\models\psi\)を仮定する。\(\Theta\cup\{\neg\psi\}\)がモデルを持たないことから、(1)の対偶により\(\Theta\cup\{\neg\psi\}\)の有限部分集合\(\Omega\)でモデルを持たないものがとれる。\(\Delta=\Omega\cap\Theta\left(\subseteq\Theta\right)\)とおけば、これは有限集合であり、\(\Omega\subseteq\Delta\cup\{\neg\psi\}\)により、\(\Delta\cup\{\neg\psi\}\)もモデルを持たない。
(2)→(1)について:(2)の\(\psi\)として\(\perp\)を選ぶと、「\(\Theta\)がモデルを持たないとき、ある有限の\(\Delta\subseteq\Theta\)はモデルを持たない」となる。これは(1)の対偶である。■