|N|=|Q|

$0$でない有理数$q$は既約分数$m_q/n_q$(ただし$m_q$は$0$以外の整数、$n_q$は正の整数)という形で一意に表すことができ、$q$の正負と$m_q$の正負は一致する。

$g:\mathbb{Q}\to\mathbb{N}$を次のように定義する。\[g(q)=\left\{\begin{array}{ll}2^{m_q}\cdot3^{n_q}&\mbox{($q > 0$のとき)}\\0&\mbox{($q=0$のとき)}\\5^{-m_q}\cdot3^{n_q}&\mbox{($q < 0$のとき)}\end{array}\right.\]

$g$が単射であることを示すために、$g(q)=g(q')$なる任意の$q,q'\in\mathbb{N}$をとって$q=q'$を導く。上記の指数部はいずれも$1$以上の整数であるから、素因数分解の一意性などにより、$g$の値が場合分けを越えて重複することはない。いま$g(q)=g(q')$であるから、$q,q'$の符号($-/0/+$)は一致する。$q=q'=0$のときは直ちに、それ以外のときは素因数分解の一意性から$(m_q,n_q)=(m_{q'},n_{q'})$ゆえ$q=q'$が従う。