20201125『数理論理学』輪講のノート

●練習問題3.103(4)の、よりシンプルな別解としては\[\varphi\leftrightarrow(\varphi\rightarrow\psi)\]があります。確認してみてください。

●練習問題3.103(5)についてコメントしたことをもっと簡潔に再掲しておきます。\(\varphi,\psi\)を\(\rightarrow\)のみで繋いだ論理式において、「最も外側の\(\rightarrow\)の後件(右側)」を順次取り出してゆくと、最終的に\(\varphi,\psi\)のいずれか一方に到達するはずです。それが真であり他方が偽であるときを考えると、この論理式は真に、\(\varphi\wedge\psi\)は偽になって食い違います。

●1項真理関数のみからなる集合は表現的に適格になり得ない理由について:1項真理関数のみを用いた論理式は命題記号を1つしか含まないので(それを\(P\)とする)、\(P\)の真偽を与えるだけで、ほかの命題記号の真偽に関わらず論理式の真偽値が定まってしまいます。すると、例えば\(P\wedge Q\)のように\(P\)が真であっても\(Q\)の真偽によって真偽値が変わるような論理式の真偽表を再現できません。これは「\(\neg\)」に限らず4種の1項真理関数すべてについて言えることであり、これらを混在させても同様に不可能です。